Father and Daughter 父親としての僕
私たちの初めての子供が娘だ。
小さい頃から本当に父親っこで、私のことが大好きだった。
小学校6年生まで一緒に風呂に入り、一緒に寝ていた。
「とうちゃーーん、一緒に寝てーーやーー」と、いつも布団から私を呼んでいた。
寝入りによく一緒に布団に入ってくれと誘われていた。私は面倒くさくて、もう小6なんだから、一人で寝なさいと、しょっちゅう断っていた。こちらはまだやることがあって忙しいのだ。寝てられないと。
しかし、ほどなくして、娘は一緒に寝ようとは言わなくなった。
当然のことだ。
生まれたときから嗅ぎ続けてきた、良い匂いの髪を嗅がせてもくれなくなった。
寝ている娘の頬に顔を寄せるだけで、何を察知するのか、寝ていても拒むようになった。
少なからずショックだった。
気持ち悪いな、この親。と思わないでいただきたい。
その後、娘は成長し、高校、就職、一人暮らし、結婚、出産と自分の道を進んでいる。
可愛い孫も見せてくれている。
そんな娘との関係であるが、絆はいろんな場面で、感じている。
*私の体を気遣い、病院に行けとしつこいこと。
*2週間にわたる東日本大震災の際の復興支援への派遣から帰ったら、ハグしてくれた。
*孫の出産に立ち会わせてくれた。
*自分の夫よりも自分の娘を預けるなら私の方が安心だと言ってくれる。(これには娘の夫は腹を立てたらしいが)
そんなことを秘かに喜んでいる私である。
これからも手や口を出しすぎず、大きく見守っていこうと決意を固くしている。
娘は 高校を卒業して福岡で就職した。
しかし、超ブラックで1カ月で帰宅した。
あの頃は本当に大変だった。
こちらにいても、何もしてやれず、毎日泣く娘を電話で励ますことしかできなかった。
結果として退職して帰ってきたわけだが、それでよかった。
地元で就職して、多くの人にかわいがってもらい、手に職をつけることができた。
極端に言えば、一人でも生きていける。
強い娘になったと思う。
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